不動産相続後、固定資産税が払えなかったらどうする？

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固定資産税が払えない場合は売却が第一候補

不動産を相続し、相続税を遺産の中から支払えたとしても、不動産を自分自身の名義にした瞬間から固定資産税を支払う義務が発生します。

この固定資産税を支払い続ける余裕が無いという場合には、残念ですが不動産の相続を諦め、売却によって現金化することが選択肢の中の第一候補です。

不動産の相続以外のトータル収支がマイナスになるという場合には、相続放棄という形を取って不動産そのものを手放すという手段を選んでも良いでしょう。

他の相続人に不動産を引き継いでもらうことが出来れば、故人の不動産を赤の他人に売却せずに済み、自分自身で固定資産税を支払う義務もなくなります。

遺言が残っていれば無効にする

もしも遺言書に不動産を自分宛てに相続させたいという記述が残されていたとすれば、まずは相続を放棄するために遺言を無効にする手続きを取らなければなりません。

相続を辞退して不動産を譲るというケースであれば、遺族間で揉め事が起こることは稀ですが、念のために弁護士など専門家に相談し手続きをサポートしてもらうこともおすすめです。

一度相続を完了した後に相続放棄をすることは不可能ですから、事前に固定資産税の計算を行い、税理士に目安の金額を教えてもらっても良いでしょう。

固定資産税を払わないとどうなるのか

空き家など自分自身が住んでいない不動産だとしても、名義人が固定資産税の支払い義務から逃れることは出来ません。

最初に課されるペナルティは延滞金の発生と限定的ですが、それでも納税が認められない場合には、督促や催告が行われることになります。

それも無視すると財産調査が行われ、差し押さえや競売などの手続きが進み、給与や財産が没収されてしまう可能性が高まるため、固定資産税の滞納は絶対に避けましょう。

この記事の監修者

税理士　原　直哉(ハラ ナオヤ)

司法書士、行政書士、ファイナンシャルプランナー（FP）

経歴
相続において専門家のアドバイスが必要な方に対して、必要なサポートを行っている。